【 最近の研修から ( 外国語学習と物理 ) 】 2017年6月11日
昨年度 ( 2016年 ) は、学習心理学もふくめて研修に励みましたが、今年度は時間があまりとれません。
それでも少しずつ遅々としたものですが、研修は進めています。
( 生徒さんが増えると、学友舎業務に専念できる時間が増えます。それに比例して研修時間をたくさん取れるようになります。口コミをよろしくお願いいたします。インターネットは大手が金に物を言わせてSEO対策をしていて、グーグルで「高崎 学習塾」と検索しても、最近、学友舎は出てきません。)
最近の研修ですが、「外国語学習を始めた時の難しさ」と「物理」です。
【 外国語学習を始めた時の難しさ 】
長年塾をしていると、中学1年生が初めて英語を本格的に学習する際の難しさ、を忘れてしまいがちです。
また、小学校で数年間、特に英語教室に通っていなかった場合、最近は以前と少しばかり事情が違います。
小学校で英語の授業があることと、小学校で英語教室へ通っていた人がかなりいることを念頭に置いたかのような、かなりペースの速い指導が学校でされることがよくあります。
教科書の編集自体がそうなっています。
そこで、英語を小学校で特に学習していなかった中学生が、1年生のはじめに遭遇する難しさを体験する手はないかと考えました。
思いついたのが、挨拶程度しか学習したことのないロシア語を練習してみる事でした。
あの妙なキリル文字とその発音との対応を覚えたり、まったく知らない、英語からは連想できない単語を覚える練習をしています。英語学習初心者の、中学1年生がたどる試行錯誤を疑似体験できて、学習指導上のアイデアが得られるのではと考えました。
土曜日と日曜日に少しずつ始めましたが、40年近く前に学生の時一度覚えたキリル文字はほとんど忘れているやなんやで、知らない外国語を学ぶことの難しさを思い知らされています。さて、何か学習方法のアイデアが浮かぶでしょうか。
次が覚えようとしたロシア語テキストの動詞の格変化です。
「 城田俊 現代ロシア語文法 東洋書店」より
パソコンのデュアル・ディスプレーに、グーグル翻訳を6画面、同時表示しました。発音を聞いてフォニクスを確認しながら、動詞の格変化を覚えようとしましたが、よく忘れる事この上ありません。
さて、指導上のアイデアは浮かぶでしょうか。何はともあれ、根気強く最後まであきらめない姿勢には共感できるようになりました。(クリックすると拡大表示されます)
【物理計算問題のめんどくささ】
中学生の時に、数学の計算と確率が得意だった高専生が、意外と物理の中間テストでとまどっていました。
そのうち物理の質問が出るかなと、ここしばらく選択する人がいなかった物理の受験問題集に、これもまた土日に目を通しています。
おかげで、中学生から理科第一分野の質問を出された際に、説明が多少明確になっています。
最近一番売れているとかの代々木ゼミナール講師の方の問題集と、一昨年に研修に使用していた、湯川秀樹博士の弟子の方で、駿台予備校講師の方の参考書を読み比べています。
これがよく売れているとかの大学受験用問題集の単振動のページです。(クリックで拡大表示されます) 「漆原晃 物理Ⅰ・Ⅱ明快解法講座 旺文社」より
次は駿台予備校の「副読本」の同じく単振動のページです。
「山本義隆 新・物理入門 駿台文庫」より
駿台の方は、高校3年程度の微分積分を使っています。
物理は1年生と2年生で学習しますから、普通は微分積分は使いません。ベクトルを成分表示した微積分も使いません。
高校生の時、力や速さはベクトルだと書いてありながら、ベクトルをあくまでもスカラーとして計算する説明に混乱しました。それで物理が嫌いになった思い出があります。
「ベクトルと微分積分を学習してから学習すれば、物理の難しさは半減するのにな」、と思うのは私だけでしょうか。
高校で物理が得意だった友人たちは、授業とは別に勝手に微分積分とベクトルを学習して物理の計算問題をしていました。中には、学習指導要領には含まれていなかった行列までしていた同級生もいました。
残念ながら、私はそこまでできませんでした。
両方読み比べて、また、昨年度研修したベクトル偏微積分の初歩もあわせて、よい説明ができますように!?
近年は、中学校の先生向けに、教育委員会が大学初年度内容の研修をすることもあるそうです。